Fess 15.9.0公開、Docker構成と移行前に確認すること

Fess 15.9.0が2026年10月15日に正式公開されました。検索画面の標準が静的テーマになり、検索ログ分析、検索結果のCSV・JSON出力、ユーザータグなどが加わっています。一方、既存環境の更新では、画面・検索エンジン・プラグインの構成変更を先に確認する必要があります。

Java 21とOpenSearch 3.9.0を用意する

対応する基準はJava 21、OpenSearch 3.9.0です。OpenSearchはFess本体へ内蔵されなくなったため、別のサービスとして用意します。ZIP構成では、同梱ツールで導入できます。

bin/fess-setup install opensearch

15.8系と組み合わせていたOpenSearch 3.8.0を、そのまま15.9の対応構成として扱わないでください。既存環境では設定とインデックスをバックアップし、検証環境で対応するプラグインと辞書を揃えます。日本語のかな・長音表記の正規化を既存文書にも適用する場合は、再インデクシングが必要です。

Dockerのベースとslim版を選ぶ

マージ済みのdocker-fess #97では、15.9.0向けに次の構成が追加されています。

ベース通常版タグslim版タグ
Alpine15.9.015.9.0-slim
Ubuntu Noble15.9.0-noble15.9.0-slim-noble
Amazon Linux 202315.9.0-al202315.9.0-slim-al2023

通常版とslim版では組み込みツール・プラグインが異なります。slim版を既存通常版と同等の構成として置き換えず、利用する抽出・サムネイル・連携機能を確認してください。

関連ComposeのFess参照も15.9.0へ更新されています。ただし、本記事ではレジストリーからの各タグの取得・コンテナー起動は検証していません。実際の導入前にタグの存在と、採用するCompose一式の起動を確認します。snapshotタグはこのPRで次期開発版へ変更されておらず、正式版を選ぶ場合は明示的に15.9.0を指定します。

Playwrightクロールには追加導入が必要

Fess 15.9はNode.jsとPlaywrightクローラーを本体に同梱しません。通常のDockerイメージにもPlaywrightクローラーは自動追加されません。利用する場合は、例えば次の導入が必要です。

bin/fess-setup install nodejs
bin/fess-setup install plugin fess-crawler-playwright:15.9.0

Dockerで継続運用する場合はカスタムイメージ等へ組み込みます。今回のcompose/playwrightは15.9.0-nobleを基に両方を導入する構成です。

クローラーがない状態でPlaywrightを指定しても、通常のHTTPクライアントでクロールが続き、ジョブが成功終了する場合があります。成功表示だけで判断せず、JavaScriptで生成された本文が検索できることと、fess-crawler.logの警告を確認します。HTMLのスクリーンショットを作るfess-thumbnail-playwrightは別のプラグインです。

既存設定とプラグインを棚卸しする

標準検索画面はBootstrap静的テーマです。JSP検索画面、JSPテーマの種類、管理画面のページデザイン編集は削除されているため、独自JSP画面は移行が必要です。

Groovy、S3・GCSストレージ、SAML・SPNEGO・Entra ID・OIDCのSSOはプラグインに分離されています。スクリプト種類が未設定の既存データクロール等はGroovyとして扱われるため、「JavaScriptが標準になったので既存設定も自動変換される」とは考えず、設定を確認します。Groovyを維持する場合は次のように導入します。

bin/fess-setup install plugin fess-script-groovy

ユーザータグの初期値はuser.tag.enabled=falseで、更新だけで自動的に有効になるものではありません。削除されたapi.access.token.requiredも含め、認証やAPIクライアントを検証します。各プラグインはFessと同じ15.9系の対応版を選び、古いJARとの二重配置を避けてください。

リリース情報

関連PR

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です