JSR 286 Portlet Specification 2.0 (PLT.5.4 – PLT.5.4.8)

PLT.5.4 Request Handling

ここは、いつものことながら、ポートレットの処理を理解する上で大切なところね。ポートレットは、従来通り、processActionとrenderメソッドがあり、それに加えて、processEventとserveResourceメソッドがライフサイクルにあるということ。流れとしては、processActionが呼ばれて、そこで、1つ以上のイベントを発行してもいいし、イベントがあれば、対象の他のポートレットでprocessEventが呼ばれることになる。あとは、renderメソッドのときは、render のリクエストだし、serveResourceメソッドのときは、resource のリクエストを参照する。

PortletURL は、今まで、Action URL、Render URLに加えて、Resource URLがあるそうな。

まず、通常のアクションが呼ばれる流れを見ると(ActionURLの場合)、1つのAction Request(processAction)が処理され、0個以上のEvent Request(processEvent)が呼ばれ、1つ以上のRender Request(render)が呼ばれる。何個のrenderが呼ばれるかは、ページにあるポートレットの数に依存。renderメソッド後に、Resource Request(serveResouce)の処理がある。processAction->processEvent->renderの呼ばれる順番は崩れることはなく、それぞれが終わったら、次に移る。renderのメソッドは、複数同時に(パラレルに)実行してもOK(processEventはパラレルに実行していいのかは書いてない)。

RenderURLの場合、renderメソッドが呼ばれて、renderの内容によってserveResource。この場合は、processActionなどの他のライフサイクルメソッドは呼ばれない(といっても、processActionとprocessEventが呼ばないと言っているだけだね)。

ResourceURLの場合は、対象のポートレットのserveResourceメソッドが呼ばれる。

PLT.5.4.1 Action Request

ActionResponseのsetEventメソッドで、イベントを発行していいよっと言っている。

PLT.5.4.2 Event Request

processEventはEventRequestとEventResponseを持つと言っている。EventRequestは、ウィンドウ状態、ポートレットモード、現在のレンダーパラメータ、ポートレットコンテキスト、ポートレットセッション、ポートレットプリファレンスにアクセスできるそうな。ポートレットモードとウィンドウ状態を変えるなら、EventResponseでとのこと。また、EventResponseでは、レンダーパラメータを変更しても良くて、また、setEventを発行可と言っている。うーん、イベントでイベントを発行できるのは便利そうだけど、ややこしそうだな・・・。

PLT.5.4.4 Resource Request

ポートレット経由でリソースを供給したり、コンテンツの断片を描画するために、ResourceServingPortletインターフェースを実装する。Resource URL でそのインターフェースの serveResourceメソッドが呼ばれる。このメソッドは、ResourceRequestとResourceResponseを持っている。

ResourceRequestはそのリクエストのパラメータ、入力ストリーム、ウィンドウ状態、ポートレットモード、ポータルコンテキスト、ポートレットセッション、ポートレットプリファレンスにアクセス可能。そして、ResourceResponseのライターか出力ストリームで吐き出す。吐き出し方は、ServletやJSPに渡すことも可能。細かいことは、PLT.13を見ろといっている。

PLT.5.4.5.1 Action Dispatching

processActionにアノテーションという話が出ている。新しい話だな。@ProcessAction(name=<action name>)で、ActionURLにjavax.portlet.action(またはActionRequest.ACTION_NAME)で渡すとのことだ。メソッドは、

void <methodname> (ActionRequest, ActionResponse) throws PortletException,
java.io.IOException;

とするようだ。なるほど、確かに、今まで、素のポートレットAPIでポートレットを作ると、processActionで振り分けは面倒だったからな・・・。

PLT.5.4.5.2 Event Dispatching

これも、@ProcessEventのアノテーションがある。いまいち、イベントの使い方の説明を見ていないので、詳細が分かってないけど、@ProcessEvent(qname=<event name>)と、ロカールパートだけ指定する@ProcessEvent(name=<event name_local_part>)があるようだ。前者のものは、”{“+Namespace URI+”}”+local partというフォーマットになるみたい。メソッドは

void <methodname> (EventRequest, EventResponse) throws
PortletException, java.io.IOException;

という形。

PLT.5.4.5.3 Resource Serving Dispatching

リソースIDという話が出てきている。これだけ読んでも詳細不明。リソースIDがなければ、serveResourceは何もしないといっている。

PLT.5.4.5.4 Rendering Dispatching

これも、@RenderMode(name=<portlet mode name>)のアノテーションが導入。メソッドは、

void <methodname> (RenderRequest, RenderResponse) throws
PortletException, java.io.IOException;

の形。

PLT.5.4.6 Multithreading Issues During Request Handling

processAction、render、processEvent、servResourceはconcurrentにするべし。

PLT.5.4.7 Exceptions During Request Handling

PortletExceptionがprocessActionやprocessEventで発生したら、ActionResponseへの操作はすべて無視するとのこと。その他の例外は従来どおりの動き。

PLT.5.4.8 Thread Safety

RequestとResponseのオブジェクトについては、スレッドセーフを保証しない。これらは、processAction、processEvent、serveResource、renderでよばれるだけなので。

アノテーションの話は新しいことだな・・・。

とりあえず、ここまで・・・。

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